太陽光発電 変換効率とは
太陽光発電の変換効率って
わかりますか?
太陽光発電を選ぶときには、『変換効率を比較しなさい』と言われます。ですが、いろいろなサイトを見ても変換効率と価格が提示されているだけど、『太陽光発電の変換効率って、いろいろ調べてみたけどよくわからない』という方が多いのではないでしょうか。
このページでは、太陽光発電を選ぶ時に大切な言葉である、太陽光発電の変換効率について解説したいと思います。
変換効率の前にまずは公称最大出力について
太陽光発電関係のサイトを見ると、まず目に付くのがこの公称最大出力です。この公称最大出力は単に最大出力といったりもします。
ソーラーフロンティアさんからお借りしてきたページです。赤枠で囲ったところが、公称最大出力です。この公称最大出力というのは、太陽光パネル1枚あたりの、決められた一定条件の中で発電できる能力ということです。
各社それぞれが、条件の違うところで、『当社の最大出力は・・・』といっても、消費者は困っていまうので、共通の条件が決められているんです。その条件は次のとおりです。
【JIS規格が定める最大出力時の基準条件】
●AM(太陽光が地上に到達するまでに通過する大気の量):1.5
●日射強度1,000W/m2(1㎡あたり垂直にあたる日射量)
●モジュール温度25℃
ここで注意をしないといけないのは、公称最大出力というのは、あくまでモジュール1枚あたりの発電量だということです。モジュール1枚が例えば上記のソーラーフロンティアの場合、1枚あたりのモジュールの大きさは(緑枠)
0.977×1.257=1.229㎡
ということになります。ということは1㎡あたりに換算すると
155w÷1.229㎡=126w/㎡
ということです。
それでは変換効率とは?
上で開設したとおり、ソーラーフロンティアさんのこのパネルの場合
1㎡あたりだと公称最大出力は126w/㎡
ということになります。
ここでようやく変換効率ということになるわけですが、上に書いたとおり公称出力の算出するときの基準になるのは、日射強度1,000W/m2(1㎡あたり垂直にあたる日射量)ということになります。
変換効率というのはその名のとおり1000Wの日射量があって、どのくらいの発電量があるかということですから、
126w÷1,000w=12.6%
このソーラーフロンティアのパネルの場合であれば、12.6%が変換効率ということになります。
このように考えてくると、少し分かり易いですね。1000wの太陽光の照射量に対して、変換効率が高いパネルのほうが、多くの発電ができるということです。
各社の変換効率と価格
そのような観点からもう一度有名メーカーの、太陽光パネルを見てみましょう。圧倒的に東芝の変換効率は高く、人気のソーラーフロンティアは変換効率が低いことがわかります。
メーカー名 | 商品番号 | 変換効率 | 希望小売価格 |
シャープ | NQ-190AA | 16.50% | 106,890円 |
京セラ | KJ195P-3CRCA | 16.60% | 102,375円 |
三菱電機 | PV-MA2100C | 14.80% | 149,940円 |
パナソニック | VBHN233SJ01 | 18.20% | 152,250円 |
東芝 | SPR-240NE-WHT-J | 19.30% | 176,400円 |
ソーラーフロンティア | SF150-K | 12.21% | 91,350円 |
サンテックパワー | STP190S-24/Adb+ | 14.90% | 119,700円 |
カナディアン・ソーラー | CS5A-200M(bf) | 15.65% | 130,200円 |
それでは何故ソーラーフロンティアは人気なのでしょう。
上の表のとおり、変換効率で見るとソーラーフロンティアは圧倒的に低いです。ですがそのソーラーフロンティアがどんどんシェアを伸ばしてきています。これは一体なぜなのでしょう。
変換効率はあくまで最適の条件下におけるもの
確かに変換効率だけを見ると、人気のソーラーフロンティアは他のメーカに劣ります。ですが、この変換効率はあくまで最適の条件下で求められたもので、実発電量はこの変換効率とは大きく異なるのです。
確かに他社では公称で変換効率が単結晶シリコン系の商品であれば10%台後半が普通なのに対して、ソーラーフロンティアでは10%台前半です。これはパッと見、大きなデメリットに見えてしまいます。
ですがこれらの公称値は、気温25度の環境で、最大値を測定したもので、
あくまで理論上の話であり、
実発電量は実は全く遜色がないのです。
様々な条件下で変換効率や実発電量は変化します。
公称発電量や変換効率は、太陽光発電を設置する様々な条件下で変化してきます。設置する箇所の環境条件によって、効率的に発電できるパネルやメーカーは変ってくるのです。
ということは、太陽光発電を設置しようと思えば、設置しようと思う地域の太陽光発電のメーカーへヒアリングするのが、一番効率が良いということになります。
いくつもある太陽光発電の施工業者へいちいち連絡をするのは大変です。私はネットの口コミなどを調べてタイナビという一括見積りサイトへ連絡をしました。タイナビというサイトは優良な施工業者のみを紹介するということで評判ですが、中にはそうでもない業者もあるようです。